12月号

令和元年分確定申告に向けて[2019年12月号]

令和元年分の所得控除のあらましを掲載します。なお、令和元年分から所得税申告書Bの所得控除の記載順が変わります。ご不明な点は、国税庁のホームページや最寄りの税務署でご確認ください。

所得税申告書の様式変更

平成31年4月1日以降におこなう令和元年分の所得税の確定申告から、給与などの年末調整で適用を受けた各所得控除の申告書への記載について、その所得控除の額の合計額に異動がない場合には、それぞれの所得控除の額を記載せずに、その合計額のみを記載すればよいことになりました。
これにより、申告書Bの第一表「所得から差し引かれる金額」の記載順が変更(図表1⑩〜⑳、㉒〜㉔)されるとともに、年末調整で適用を受ける所得控除の金額の小計欄(図表1㉑)が設けられました。また、第二表「所得から差し引かれる金額に関する事項」も、記載順が変更されました。平成30年分までの申告書様式を下書きとして使用し、提出用の新様式に転記する場合は記入欄に注意してください。
会計ソフト「ブルーリターンA」は、所得税などの新様式への対応を次回バージョンアップでおこないます(来月号詳報)。

所得控除のあらまし

基礎控除を除いた各控除は、令和元年12月31日(対象となる人が年の途中で死亡したときは死亡の日)の現況で判定します。なお、控除対象となる人の生年月日の記述は令和元年分の申告の場合です。

▼社会保険料控除
納税者自身または納税者と生計を一にする配偶者その他の親族のために、納税者がその年中に支払った社会保険料があるとき、その金額が控除額になります。
※ 社会保険料とは、国民健康保険料(税)、後期高齢者医療保険料、介護保険料、国民年金保険料、国民年金基金掛金などをいいます。配偶者などが受け取る公的年金などから差し引かれた社会保険料は納税者の控除対象になりません。前納保険料は、令和2年以後に控除対象とする金額を除いた本年中の支払額が控除額です。

▼小規模企業共済等掛金控除
納税者がその年中に支払った小規模企業共済などの掛金があるとき、その金額が控除額になります。
※ 小規模企業共済の掛金以外に、確定拠出年金法にもとづく個人型(iDeCo)の加入者掛金と企業型の加入者掛金(従業員が事業主掛金に上乗せした部分)、一定の心身障害者扶養共済の掛金が該当します。前納掛金は、令和2年以後に控除対象とする金額を除いた本年中の支払額が控除額です。

▼生命保険料控除
納税者がその年中に支払った一定の生命保険契約の保険料があるとき、図表2の計算で求めた金額が控除額になります。

▼地震保険料控除
納税者がその年中に支払った地震保険や旧長期損害保険の保険料があるとき、図表3の計算で求めた金額が控除額になります。

▼寡婦・寡夫控除
納税者が一定の寡婦または寡夫のとき、図表4の金額が控除額になります。

▼勤労学生控除
納税者が勤労学生のとき、27万円が控除額になります。
※ 合計所得金額が65万円より多い人や勤労によらない所得が10万円より多い人は、この控除の適用は受けられません。

▼障害者控除
納税者、同一生計配偶者または扶養親族が障害者のとき、その障害の程度などに応じて図表5の金額が控除額になります。

▼配偶者控除・配偶者特別控除
納税者に生計を一にする配偶者がいるとき、納税者と配偶者の合計所得金額や配偶者の年齢に応じて図表6の金額が控除額になります。

▼扶養控除
納税者に控除対象扶養親族がいるとき、控除対象扶養親族の年齢に応じて図表7の金額が控除額になります。

▼基礎控除
すべての納税者は、38万円が控除額になります。

▼雑損控除
納税者または納税者と生計を一にする配偶者その他の親族が、災害や盗難、横領により住宅や家財などの資産に損害を受けたり、納税者が災害関連支出をしたりしたとき、図表8の計算で求めた金額が控除額になります。

▼医療費控除
納税者または納税者と生計を一にする配偶者その他の親族のために、その年中に支払った医療費から保険金などで補てんされる金額を除いた額が一定の金額以上のとき、図表9の計算で求めた金額が控除額になります。

▼セルフメディケーション税制
健康の保持増進や病気の予防に一定の取り組みをおこなっている納税者が、納税者または納税者と生計を一にする配偶者その他の親族のために特定一般用医薬品などの購入費を支払った場合には、図表10の計算で求めた金額が控除額になります。
※医療費控除とセルフメディケーション税制はいずれかひとつを選択して適用します。

▼寄附金控除
納税者がその年中に支払った特定寄附金があるとき、図表11の計算で求めた金額が控除額になります。
[カテゴリ:確定申告,所得控除 ][2019年12月号 4-8ページ掲載記事]